動画の長さは何分が適切?
プロモーション動画の長さは何分が適切か
動画制作の打ち合わせをしていると、適切な動画の長さについてよく質問を受けます。
動画の長さはだいたい何分くらいが良いのか、最後まで見てもらいたいため、この疑問が必ず出てきます。
結論から言うと、「クライアント企業さまとその業界のエンドユーザーによって違う」が答えだと思っています。
再生回数にこだわる??
再生回数の問題がまず挙がります。
YouTubeを利用して映像を埋め込む方が、ホームページのSEO対策として効果が高いとみられていますので、動画の再生回数も必ず気になるところです。
中には動画の再生回数を上げるために、はじめの数秒を離脱しないよう、本来の映像とは関係のないユーザーが気になるシーン、極端な例ですがセクシーな女性の映像などをイントロに入れる演出をしているケースもあります。これは、YouTuberがよく使う手の一つで、サムネイル画像と共にセクシーな画像、映像を入れることで、はじめの数秒を確保し、離脱を防ぐことで再生回数を上げるという手法です。
当たり前ですが企業プロモーションの場合は、そんな低俗なことはやりませんが、はじめの数秒の離脱を下げるために、とにかく派手なキャッチコピーを入れたり、インパクト重視し過ぎたシーンをはじめに入れる演出は意外に多く存在しています。
重要なのが「何のための映像制作か」
こういった再生回数に意識を向けすぎることで、本来伝えたい施設の魅力から逸れてしまうことがよくあります。
本来映像プロモーション制作を行う目的は、ホテルやキャンプ場であれば宿泊予約を増やすこと、歯科医院であれば新患の問い合わせを増やすことです。ホームページに来たユーザーに、予約という行動を起こしてもらうために、意思決定要素=ディシジョンファクターが重要になります。そのディシジョンファクターに沿った映像制作をすることで、本来求めているユーザー獲得につながります。
確かに、そのユーザーに伝えたい情報を伝えるために、最後まで見てもらう必要があるので、入口もそれなりに重要にはなりますが、そこに意識が向きすぎると、本来のディシジョンファクターに対して逆効果のシーンを入れることになってしまいます。
例えば歯科医院のプロモーションで、医療という技術と安心感を訴求する業界であるはずなのに、やたらと大きなキャッチコピーの演出を多用し、テレビCM調のPVを作っているケースをよく目にします。派手で、目に留まりますが、実際は医療技術的にチープに映ってしまうことが起きています。
映像制作目的を考えたうえでの時間
「やっぱり長くても2,3分だよね。あんまり長すぎると見てもらえないもんね」というフレーズは結構多くの現場で聞きます。
間違っていませんが、間違っているケースもあります。
例えば、ホームページでの医院紹介用としての映像は2,3分でユーザーの求めている情報を埋め込み、問い合わせにつなげるケースはたくさんあります。しかし、矯正歯科やインプラント治療のような、高額な自費治療における相談に来た患者さんに対して、しっかりと検討できるように、より深い情報を得るための映像制作をする場合は時間が10分になっても全く問題ありません。
つまり、時間を先に決めるのではなく、映像の使い方、状況、使う目的を先に明確にしてから時間を考えるという順番が重要なのです。